地下アイドルグループ「仮面女子」のメンバーとして長らく芸能活動を続けていた神谷えりなちゃんが、2018年11月23日の公演をもって「仮面女子」を卒業、同時に約7年間に渡る芸能活動にも一区切りを付ける事が発表されました。
https://ameblo.jp/kamiya-erina/entry-12399408036.html
https://ameblo.jp/alicekusanagi/entry-12412510346.html
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181123-00000354-oric-ent
仮面女子でのパフォーマンスもろくすっぽ見たこともなく、イメビの中での神谷えりなちゃんしか知らないグラドルオタクが惜別の言葉など送っていいものかとも思うのですが、本ブログでレビューした「おとななえりな」は私にとって非常に思い出深い作品であり、感謝の気持ちを残しておこうと思い、はなむけの意味を込めて投稿をさせて頂きました。
アイドルとしての神谷えりなちゃんを全く知らない私にとって彼女を観る機会はすべてグラビア活動を通してのものです。初めて彼女の姿を見かけたのは…、Tumblrどこかのサイトで流れてきた、うぐいす色の和装に身を包んだ彼女のグラビア画像だったような…。
152cmと少々小柄で、身体も本格グラドルと比較すると細身。メリハリも控えめなその姿はグラビア的に映える体型とは言えない心許ないものですが、どっこい舐めてかかったオタクを黙らせる説得力十分なのが「Gな胸」。華奢でちっちゃいのに胸だけ主張が激しいという、違和感すら感じるボディ。正直、胸のインパクトだけで他のグラドル連中とタメ張っていた印象があります。
彼女の胸から感じる違和感…、その理由は身体の小ささだけではありません。シュッとしたフェイスラインにどことなく影のある奥二重の目付き、清楚系黒髪ヘア。…んん、イマドキのアイドルド真ん中からは若干コースが外れ、着物や浴衣などの和装が似合いそうな「薄塩純和風美女」な顔立ち…。なのにどうしてこんなに胸あるの…。
初めて観たイメージビデオは、CS放送局「V☆パラダイス」にて放送された「I LOVE えりにゃん」でした。もう視聴してから随分経つので内容も少々おぼろげですが、やはり上述の「違和感」というか、何か闇を抱えていそうなメンヘラ臭い顔立ちと、相反する胸のギャップがなんとな~く印象に残っています。
当時はレビューなんてしていなくて今ほど真剣に観なかったこともあり、凄くインパクトの残る作品、というわけではなく、「おとななえりな」が発売されると聞いたときも、「観るかなぁ…」程度のテンションだったように記憶しています。
…が!
これがまた視聴してみるとなかなかに凝った作風で引き込まれました(その前に観た作品があまりにアレだったのも余計に響いた)。まず設定がブッ飛んでる。作中のえりなちゃんはエンゲージリングチラつく人妻設定。旅館で働く彼女の下へ訪れた同じく既婚者の同級生。そんな二人が懐かしついでに逢引を重ねる…という、まさかまさかの「W不倫」。
ノムラヨシキ監督流のヒネリを効かせたメロドラマ風・ストーリー。アイドル的な甘っちょろさ皆無の背徳感漲る絡み。果ては不倫に走るきっかけとなるダンナの秘密を暴露、悋気とともに燃え上がる情念。暗闇の中からは冷気の帯びた目線が光る…、
「えりなちゃん、こわ〜い♡」
…アイドルのイメージビデオで冷や汗をかくことになるとは、夢にも思いませんでしたよ…。
ストーリーだけではありません。美しく光を放つ陶器ボディに、あふれんばかりの豊かなバスト。アイドルカツドウで磨き上げたかわいらしさも絶品で、仄かな微笑み、穏やかな表情からにじみ出る愛嬌がたまらん!。「現役トップアイドルは本当に凄いんだ!」とつくづく思い知りました。
私も長年イメビを観ていますが、「おとななえりな」は他のどの作品とも異なる面白さを持った傑作であったと思っています。神谷えりなちゃんがどのような女の子で、どんな魅力を備えているのかを理解されているから用意できた、アブノーマルな物語。それに応えたえりなちゃんも素晴らしい。「イメージビデオとは、女の子の魅力を捉えた作品である」と教えて貰った気がします。
またいつかイメージビデオを、と思っていたので、この度芸能界を一旦離れる決断をされたというのは一オタクとして非常に残念ですが、自ら区切りを付けられるのは選ばれし人物だけの特権であり、またアイドルが輝きを放ったままに引退するのは正しい姿であるようにも思います。
神谷えりなちゃんが実りある人生を歩むことを、陰ながら応援しています。
お疲れ様でした!