ミステリアス・ニューカマー、あいみちゃんの通算2作目となるイメージビデオ「異邦人」のDVD版のレビューです。販売元はラインコミュニケーションズ、レーベルはアイドルワン、ディレクターは舘野桂さんです。
http://www.i-one-net.com/item/1400
本ブログであいみちゃんの作品をレビューするのは、今回が初めてです。
出身地非公開、フリーランスで活動しているグラビアアイドルです。
謎めく素顔は天使か、悪魔か…。新時代の幕開けを告げるルーキーです。
年齢・出身・スリーサイズに、趣味特技愛称性別と、あらゆるプロフィールがいずれも非公開。さらには芸能事務所にも所属していないという、未だ多くがベールに包まれたままのグラドル界の濃姫的存在。レビュワーの腕が鳴るというものですよ…。
角度ある鼻が鎮座する顔立ちに厚めに下ろした前髪、そして最近じゃ珍しいくらいの胸下ロングヘア。「美人の条件」とよく言われる鼻から口、顎にかけてEを描く横顔を備えている辺り、美しく整ったルックスを誇っています。
加えてスッキリ締まったウエストにまるまるたゆたう系ヒップ、庶民的サイズ感のバストで、概ねスレンダー系お姉さまという印象を受けます。
沖縄が舞台です。同棲しているあいみちゃんとの恋愛劇となっています。
あいみちゃんの髪の長さは胸に被さる長さのロングヘア、前髪は眉に被さる長さで下ろしています。
導入+ダイジェスト+タイトルシーンです。
居室でのシーンです。衣装は薄ピンクのネグリジェ姿。下着は白のパンツを履いています。髪は毛先内巻きで下ろしています。
海でのシーンです。衣装は白紺ストライプのワンピース姿。麦わら帽子を被り、白のサンダルを履いています。水着はオレンジのホルターネック三角ブラとパンツ(紐パン)。髪はツインテールを縦に巻いています。
プールでのシーンです。衣装は全編水着姿で、白のハイレグモノキニビキニです。髪は高い位置でまとめたお団子ヘアです。
ホテルの中廊下から一室でのシーンに続きます。衣装は黒一色の水着姿で、ラバー生地のチューブトップとハイレグモノキニの重ね着となっています。同じく黒の肘上丈グローブにハイヒールのロングブーツを履き、髪は下ろして強めに巻いたスタイルです。
古民家でのシーンです。衣装は白地に青の花柄半袖ブラウスに青のプリーツスカート、白いエプロンを巻いています。下着は薄ピンクのブラとパンツ。髪は三つ編みポニーテールです。
お風呂でのシーンです。衣装は全編水着姿で、ベージュのチューブトップビキニ(紐パン)です。髪は位置低くまとめたシニヨンスタイルです。
海でのシーンです。衣装は黄色のロングカーディガンに白Tシャツ、七分丈スキニーデニムに白いサンダルという格好。首元にシルバーのネックレスを提げています。下着はオレンジの三角ブラとローライズパンツ。髪は下ろして毛先にウェーブが掛かったハーフアップアレンジです。
寝室でのシーンです。衣装は白のノースリーブブラウスに白地に青と赤の花柄スカートという姿。下着は白の三角ブラとパンツです。髪はウェーブヘアを束ねたポニーテールです。
ベッドルームでのシーンです。衣装は黒一色の礼服姿。袖がシースルーのブラウスにタイトミニスカ、トーク帽にヴェールを纏い、レースグローブを嵌めています。首元には真珠のネックレス、下着はワインレッドのブラとパンツ、黒のストッキングを履いています。髪は左サイドのみ下ろしたシニヨンスタイルです。
ポーズで魅せるイメージビデオです。
沖縄で交際相手と同棲しているあいみちゃんが、一緒に様々なシチュエーションに身を置いてポーズやイチャつきを披露していく構成になっています。
本作中のあいみちゃんはお姉さん風情の振る舞いをしています。全体的に甘えるニュアンスは薄め。どことなく末っ子気質で頼りなさげなこちらを軽くあしらい・余裕ある口ぶりでリードしていきます。
ただあいみちゃん自身もちょっと抜けたところがあり、こちらにソーキそばを振る舞っておきながら殆ど食べてしまったり、言っていない「昔話」で混乱したりと、スキも伺わせています。
イメビと言ったらシャレオツなヴィラが定番ですが、本作では生活感あるワンルーム(Chapter2)だったり少々年季の入ったホテル(5,10)、古民家や和室(6,9)等々、懐かしさを感じるロケーションが中心になっています。
朧げだった彼女は、巧みに姿を変える淑女だった…!しかしその本性は未だ、ベールに包まれている…。
「ミステリアス」な世界観に新たな形のグラドル誕生を予感させます。ポーズや施術や表情等の仕事を確実にこなしながらも、何か違う世界の住人と思わせる佇まいで、謎めいた自身のキャラクターをイメビにおいても堅持していく…。お仕着せの設定に収まらずに自分自身をどう見せるかという「ブランディング」を打ち出している点で、新時代に相応しい画期的なグラドル登場!と率直に思いました。
まとめの項目で物語の大枠を記してはいるのですが、実を言うとそれとはまた別の「本筋」が本作には存在しています。あんまりベラベラ喋ると怒られそうなので言葉を選んでいますが、いわゆる「仲良く手を取り合い愛を誓いましたとさ」みたいなお約束の展開とは少々毛色が異なっています。
荘厳な音楽と共に描かれた意味深な導入シーン。幾度も繰り返される伏線。思わせぶりでなかなか自身について語らないあいみちゃん。「何かある、何かある…」という思いと共に迎えた最後のChapterで「輪廻への旅立ち」…。
ぶっちゃけて言うと、一見してまず残ったのは「モヤモヤ感」。他と明らかに違う意識高い展開に置いてけぼりを食らい、血気盛んだった若かりし頃ならば「こんなのイメビじゃねぇ」と収納棚の奥深くへ放置プレイの刑に処したやも知れません。
しかしながら、ストライクゾーンの拡がった今()ひと呼吸置いてみると、薄く靄が掛かったままのそのキャラクターに、むしろ強く興味をソソられてしまうのですよ…。
全てを見通す故に時折寂しさが零れる表情。身体を重ねても掴めない存在感。本当の姿は何処なのか、それとも全てが虚像なのか。
彼女は一体何者なのか…?
愛する人への輪廻を繰り返す彼女を時を忘れて追いかけてしまう。極めて単純な衝動に駆られて。
「もっと彼女のことが知りたい」
つらつらと述べていますが、それだけ深く感じ入ったのも確かな表現力に裏打ちされているからに他なりません。9つの壇上で華麗に舞う様に否応なく引きずり込まれます。
時に甘く、時に艶めく女の子は数あれど、時に苛烈に、時に悲しみにまで打ちひしがれるグラドルというのを私は知らない…。鮮やかに移ろう佇まいの数々に、物足りぬ印象はありません。
好天の海へと繰り出していくChapter3。注文通りのシチュエーションでまず可愛らしい姿を見せるあいみちゃん。よもやのロリ感バリバリなツインテ縦ロールに夏っぽさ溢れる白紺ストライプのワンピース、麦わら帽子でクラシックスタイル・あいみの出来上がり。アイドルMVと見紛う爽やかさに思わず胸キュン(古)。
続いてお給仕さん姿を見せるChapter6。昔ながらのロマン漂う白が基調のブラウス・スカート・エプロン・三角巾。親しみやすい笑顔に自然とホッコリ。しかし誘惑とはかけ離れた姿からエロチシズムを感じ取るのが古今東西・オタクの悪い癖。生脚・深い襟ぐり・露わなうなじに漂う色気も見逃せません。
返し刀で激しい本性が露わになったのがChapter5。タイトに流した前髪に絢爛な巻き髪、血肉で染まった唇で艶美な薫りが充満。獰猛な身体を押さえつけるハーネス状チューブトップ・ハイレグに身を包み、「獲物はどこだ」と睥睨する女王様・あいみ。ムチの叩きに慄き思わず目が合った瞬間が怖い…。
そして個人的に最も印象的だったのがChapter10の礼服姿です。タイトにまとめつつアシメに流れる横髪、厳粛な衣装でクール&グレイスフルな装い。重々しい雰囲気を纏う彼女が魅せるのは、激しい昂りと虚無の感情。
ベッドに伏せるや否や悲嘆に暮れるあいみちゃん。むき出しの感情が激しく露わになっていく。涙枯れ果てた先には厭世的な境地が訪れる。支えを失いまっさらになった姿は哀しく、美しい…。
確かな表現力は誘惑シーンにおいても真価を発揮しています。シチュエーションやポーズ・表情で濃厚な色気に包まれる…。淑やかに誘う様はベテランも真っ青の説得力を帯びています。
締め切り灯を落とした和室に布団が二組、情景からして只事ではないChapter9。ブラ脱ぎ捨て・枕を相手にした擬似的ポージングへ。極まった姿に艶めく流し目が仄暗い中妖しく浮かび、ムンとフェロモンが鼻先まで香り立ちます。
あいみちゃんボディに関して言うと、ウエストからヒップ・レッグラインへの曲線が目に留まります。締まったウエストから正円形のヒップ、ムチっとたわむ太もも。特にヒップの弧は大きく魅力的。
ボディアピールにも余念はなし。Chapter4の急角度ハイレグを筆頭に、あぶない水着(5)にちっさいパンツ(9,10)、果てはY字の国境丸出しローライズ(8)と、これ見よがしの衣装が続きます。
施術で光るのがChapter7のお風呂のシーン。生唾モノの腰浮かし正座にボディソープ塗りたくり〜のお尻グイグイ〜、紐パン捲り上げ寝転び・接写と、立て続けに攻めています。
本作を見て一番最初に印象的だったのがあいみちゃんの「髪型」。ボブからミディアムが主流になりつつある業界では最早希少な古き良きロングヘア。前髪も薄めが流行りの中割と厚めで、下ろした姿は「The 清楚」。
中でもChapter2のサラリ下ろしつつ毛先は内巻き、おデコを隠した前髪スタイリングが可愛らしく、開始早々に掴まれます。
本作に限った話ではありませんが、今時DVD版のみ発売というのは時代錯誤に思います。
特にアイドルワンさんでは今月発売の他の作品はHD版の配信を実施しているのに、本作のみ回避…。何某かの事情はあったにせよ、正直言って残念でした。
また、内容に関してはポーズ見せが中心で、いわゆる「疑似」と呼べるものはChapter7のこちらを見上げて洗って貰うシーンくらい。そんなプレイがお好きな方には物足りないかも知れません。
多くを晒してもなお、
彼女の謎は、深まるばかり…。
Chapter10。
https://music.apple.com/jp/album/%E7%95%B0%E9%82%A6%E4%BA%BA/597802031?i=597802041