Short bob Queen、忍野さらちゃんの通算6作目となるイメージビデオ「もしも、あなたが…」のBlu-ray版のレビューです。販売元はイーネット・フロンティア、レーベルはSP-1、ディレクターはノムラヨシキさんです。
https://enet-dvd.com/2018056612/
本ブログで忍野さらちゃんの作品をレビューするのは、デビュー作の「わがまま」、2作目の「Re・Born」、3作目の「Honey」、4作目の「Dear…」、5作目の「Body’s」、7作目の「Romance」に続き、今回が7回目です。
東京都出身、芸能事務所ワンエイトプロモーション所属のグラビアアイドルです。
イーネットが誇る売れっ子レーベル「SP-1」のこけら落としを飾った作品。イーネットでは他に「ブレイン」という名物レーベルがありますがあちらはHENTAI御用達と、明確に差別化が図られています。
この頃の忍野さらちゃんの変化はというとリリース間隔。デビューから季節の変わる度新作を発売していたのが5作目から半年ごとになり・更に10か月近く空き、ラスト作では更に1年以上空く事になり…と、次第に間が空く様になっていました。
噂によれば実入りはそれ程多くないらしいイメビがもたらす金回り。オタク的には内心複雑ではあるのですがグラドルだっていっぱしの個人事業主、次なるステップを模索し始めた時期と解釈するのが自然でしょう。
グアムで撮影されています。忍野さらちゃんの髪の長さはリップラインのショートボブヘア、前髪は目に掛からない長さでサイドへ流しています。
看護師をしている忍野さらちゃんと診療明けに親しくなった患者との、旅先での恋愛ストーリーになっています。
共に過ごすシーンの合間に芝居がかったお決まりのセリフから妄想シーンが展開されるノムラヨシキDのBプラン。本作発売直後に初めて観た時はなかなか凝っているなと思ったものですが、その後全く同じ構成を何度も使い回しているのを見てやはりいい加減な人なんだと思いを改めるのでありました。
設定も見覚えのある不倫関係。若干のよそよそしさから話が進むとおじさん呼ばわりし始める辺りこちらは結構歳を食っている雰囲気、とは言っても背徳的な空気は無くて爽やかに進行していきます。
あくまで印象の話ですが本作の屋外シーンでは風景の色味が鮮やか。肌の色を際立たせる為に白く飛ばしがちなイメビじゃ珍しいな、と素直に思いました。
身体を張った末の貫禄…!改めて言おう、忍野さらはほんまもんの美女であると!
キレイなお姉さんへの脱皮を見事に果たしています。トップグラドルという二つ名が板に付いた当時の彼女。愛嬌いっぱいなのはそのままなれど、その美貌はいよいよ洗練へと向かい始めています。
今から遡ること2年と1か月、しゃにむに突っ走る時期はとうに過ぎていた忍野さら。イキってた1stからカワイイ路線に舵を切りトップセールスを記録した2ndがグラドルとしての一番の転機であるのは衆目一致のする所ですが、個人的には本作はそれに次ぐ勝負の作品ではないか…と思うのであります。
ヴィジュアル・スマイル・ポージング。あらゆる点でオタクの目と初めて向き合った事でグラビアアイドルとして垢抜けたのが2ndであった…とするならば、今回は更にオタクの目からも「垢抜け」。醸し出していた芯があって・凛として・美しい姿、「リアルの自分、そして自分の中にいる別の自分」への憧憬がかなりハッキリ形となって打ち出されています。
この程短くリチューンされたヘアスタイルは柔らかく揺れるショートボブ。コンパクトなフォルムで纏まって、尚且つ綺麗な首筋へと目線導いて、長めに残した前髪が目尻掠める度アンニュイになって、その印象は「the 優雅」。
カメラを迎える所作仕草だって天真爛漫な一方で目に見えて増えているのが穏やかな微笑み・物憂げな見つめ顔。たゆたう様な感情が彼女の印象を書き換えてゆく。
「地位が人をつくり、環境が人を育てる」とはよく言ったもので。早くから美人だクイーンだと持て囃されて、仕草を事務所にしつけられてきた(らしい)彼女が歳を重ねるにつれもっと綺麗に・もっと凛々しい姿を見せようと志向していくのは、考えてみればごくごく自然な流れだったとも思うのです。
新たな彼女の象徴として挙げたいのがChapter7終盤、赤らむ夕日がみるみる沈むグアムの海でのワンショットです。薄明が描く茜色の波紋と灯りが描く碧色の波紋の交差線上に立つ忍野さら、腿まで浸かってさざ波に身を任せ、次第に感情が失せていく。女王の奥に潜む「リアルの自分」が露わになるかの様に…。
「リアルの自分、そして自分の中にいる別の自分」
ファインダー越しの意思疎通こそ「浪漫」!
https://booklog.jp/users/tasogareanalysis/archives/1/4847082508
そんな訳で本作ではオトナな忍野が表現されています。男ウケ狙いの甘さと一線を画し時にシンプルに・時にフェミニンに装う新たな一面が明らかになっています。
シンプルな姿を披露しているのがChapter3、ホテルの居室でのTシャツ・パンツルックです。末広がりのワンピースもしくは膝上スカートが定番の界隈では余り見かけないカジュアルスタイル、装飾廃した引き算コーデで品よくまとめた忍野さら。
休日仕様のラフな格好でお出迎え。グレーのTシャツにデニムのパンツで言ってしまえばラフ、肩の力抜けてんのがイイ感じね忍野さん。しかしグラドルパワーを隠しきれないのはやはり女王たる所以。深い襟ぐりご丁寧に屈んで見せ・座卓へしなだれてパッツンパッツンなスキニーレッグライン。
それ以上に印象的なのがChapter8、密会へと臨む大人フェミニンな姿です。襟付きストライプシャツに黒タイトミニ、オフィスライクな装いに色を添えるのが黒ストッキング、束感ゆるウェーブボブ、そして仕上げはスイッチ入ったご尊顔。バッチリ決めた姿もお似合い…って女王に対してそりゃ失礼か。
温いライトが灯るベッドに参上、言葉は無くともその身ひとつで只事ではないと知らしめる女。ストライプが歪む胸元、隙無く仕上げたゆる巻き髪が大人の色気を発しつつも瞼に乗ったブラウンと目力際立つアイメイクが媚びない気格を醸し出す。居るだけで空気を独占、これこそ格の違いの証明。
妖艶なる女性との濃密な一夜へ。胸元のボタンを丁寧に外し肩口まで脱ぎ下ろす、余韻を持たせた脱ぎ仕草で昂りを駆り立てる。ベージュ下着に膝上黒ストでお得意の90度前屈、更に腹這いで捩る艶めかしい肢体、蕩けた流し目と微笑みが行き来する官能のコントラスト。
その他のシーンで目を惹くのがChapter6の赤下着姿です。アントン猪木の時代から脈々と受け継がれてきた「勝負駆けは赤」。元気ですかと膨張色が目に飛び込めば条件反射で握り拳、それは悲しい哉本邦に住まう者なら避けられないサブリミナル・コミュニケーション。
伝統on伝統・オールドスクールな純白ナースコスで真紅を潜める心憎さよ。直立バックから上体折り曲げるお得意のポーズで情熱の赤がパンチラした胸のときめきよ。正座・女の子座り・寝っ転がり、教科書通りなグラビア仕草の扇情度を際立たせる赤色の悪戯よ。
最後にプレイでインパクトがあったシーンをひとつ。だだっ広い公園で身体を動かすChapter4では四つん這いになってハムストリングを鍛えるゴムチューブトレーニングに挑戦。土踏まずに引っ掛けて片脚掲げてお尻と太ももムニッムニッムニッムニッ。勝手が分からずにセルフスパンキングしてしまうのはご愛嬌。
お酒は?お酒は???
また割と生々しいポーズでのバランスボールはあるものの(Chapter9)この程コリジョンプレイは完全封印。触られたりカメラと激突するシーンは無し。舐めプも当然回避されています。
忍野さらは2度咲く…!
Chapter8。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%8D%E9%87%8E%E3%81%95%E3%82%89